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【30代男性】 ギックリ腰
初診の患者様です。
2週間前に急に腰が痛くなり、前屈や立ち上がる瞬間に痛みが走るとの事。
2週間前と比べても痛みが全然良くならず、日常生活や仕事にも支障が出ているので何とかして欲しいということで来店されました。
まず、前屈で痛む場合に問題となるのは下肢の張りです。特にデスクワークなどが多いと下肢の血流障害が起きますので、下肢の筋緊張により腰部が引っ張られて腰痛を招くパターンが多いです。
次に、立ち上がりの時に腰痛が出る場合は、腸腰筋と呼ばれる筋肉が固まって立ち上がる際に無理に引き伸ばされる事により痛みがでるパターンです。(下のイラストを参照)
動作チェックでは前屈時痛が強く出ていたので、初診時はそこの軽減に努めました。
【治療内容】
お尻、もも裏、ふくらはぎ、腸腰筋のマッサージやストレッチ、筋膜リリース、腰椎・骨盤の関節を矯正
2回目来店時は5~6割程良くなったと仰っていましたが、2回目の施術後は9割程改善したのでギックリ腰の治療に関してはこれで終了しました。
ギックリ腰の予防はセルフケアや定期的なメンテナンスが重要です。
ギックリ腰を繰り返す方、慢性的に腰が痛い方はご相談ください。
【60代男性】 寝違いによる首の痛み
先日、首の痛みが強過ぎて首が全く動かせない方がいらっしゃいました。
この方は、以前からお見えになっている患者様です。
1年~2年に1回位のペースで来店されますが、毎回とても酷い状態で来ます。
今回は4,5日前に寝違いになり、その後自分でマッサージやストレッチ、風呂で温めたりしたが全く良くならず、逆に悪化していき首が全く動かせない状態になったとのことです。
まず、寝違いの病態を説明しますと首の筋肉の急性炎症です。
ですから、痛めた直後に温めたり、マッサージやストレッチ、湿布を貼ったりすると確実に悪化します。
対処法としては、保冷剤や氷嚢などでアイシングを行わなければなりません。
炎症がおさまってから治療したいところですが、何とかしてくれと来ているので何とかしなければなりません。
触診では首のどこを触っても圧痛があります。筋肉、神経、関節などの原因部位が全く分かりません。
こういうケースの場合、下手に首を治療すると悪化します。
【治療内容】
脊柱のマニピュレーション、首以外の筋肉及び筋膜の治療
痛みをゼロにするのは難しい状態ですので、首の可動域を回復させる事を目的に治療しました。
1回目の施術後は少し首が動かせる程度になりました。自宅でアイシングするようお願いもしました。
2回目は2日後に来ていただきましたが、痛みは3割程度に減っていました。首の施術も行い、施術後はほぼ痛みが無くなったので、再発しないよう首のエクササイズをアドバイスしました。
感想としては、2回の治療でよく治ったなという感じです(^^;)
この方には、毎回ですがメンテナンスの重要性を説明して終了しました。
【40代男性】 右手指先の痺れ
1ヶ月前から右手指先(親指、人差し指)が常時痺れるという方がおみえになりました。
きっかけは繁忙期によるデスクワークです。
指先の痺れが出る疾患はいくつかあります。
よく聞くのが頸椎椎間板ヘルニア、頸椎脊柱管狭窄症。
中枢性の疾患は脳卒中、内分泌系は糖尿病などがあります。
もちろん、一番危険なのは脳卒中です。
しかし、脳卒中の場合は両側性の痺れや言語障害などを伴いますので今回は除外となります。
内科、内分泌系などは問診や既往歴などで判断していきます、今回はこちらも除外となりました。
残りは首が原因なのか、それ以外かになります。
首以外の原因としては肩、上腕、前腕に繋がる神経が途中で圧迫されているケースです。
首が原因の場合は、首を動かすと痺れが出てきたり、強くなったりします。
首を動かしても神経症状が出現しない場合は、それ以外が原因になります。
今回のケースの場合、首に異常がなかったので腕のどこかで神経が圧迫されているのだろうと予測をたてました。
下のイラストを見てください、黄色い部分が神経になります。
神経は筋肉と筋肉の間を走行しますので、筋肉の緊張が強いと血行不良により神経症状が出現します。
神経が圧迫を受けやすい箇所はおおよそ決まってますので、丁寧にその部分を触診していきます。
今回は前腕部分に圧痛、症状誘発部位がありましたのでそこを中心に治療を行いました。
【治療方法】
マッサージやストレッチ、筋膜リリース、神経リリース、手首や肘関節の関節モビライゼーションを行いました。
施術後は少し痺れが薄らいだ気がすると仰っていました。
神経症状は施術直後よりも2,3日経過した方が良くなってきます。
これは血行が回復したことにより、傷んでいた神経細胞が回復していくからです。
この方も、2回目来院時には8割ほど良くなったと仰ってました。
トータルで3回程治療を行い、完治となりました。
今後、再発しないよう月1回のメンテナンスとストレッチ&エクササイズをアドバイスしました。
【80代女性】 ばね指の痛み
以前から、月に2回程定期的にメンテナンスをさせていただいてる患者様です。
ばね指を発症したのは約半年前程、きっかけは洋裁でした。
ばね指の前に腱鞘炎を発症するケースが多いですが、この方も初めは軽度の腱鞘炎が出ていました。
その後、痛みが軽減するとばね指を発症し、母指に引っ掛かり感が出てきました。
ばね指のメカニズムを説明します。
通常、腱と言われるものには腱鞘と呼ばれる腱を骨に付着させておくためのバンドのようなものが存在します。
それがなければ、我々の手足は上手く動きません。
下のイラストを見てください。
イラストのように腱が腫れている状態では、鞘のなかを腱が滑らかに行き来できません。ですから、動かす際に引っ掛かり感が出現します。
この患者様は、伸ばしても曲げても引っ掛かり感を伴っていました。
そして、動く際は軽度の痛みもありました。
【治療内容】
腱がスムーズに動くように滑走性を出して上げます。そして、手首や母指の関節のアライメント調整を行いました。
腱鞘炎やばね指が、一回で良くなったケースは僕の経験上ありません。
この方も半年ほどかかりました、長かった(+_+)
ほぼ症状はゼロになりましたので、今後再発しないようにストレッチやエクササイズなどをアドバイスし、ばね指の治療は終了となりました。
筋膜リリースについて
ここ数年で筋膜という言葉が世間でも認知されてきました。
しかし、筋膜って何?という方は多いと思います。
筋膜とは筋肉を包んでいる膜のことです。
筋膜は足~頭まで筋肉の膜で繋がっています。
つまり、どこかで筋膜のトラブルが起きると全身に波及します。
例えば脚の筋膜が影響して腰痛を誘発、腕の筋膜が影響して肩こりなど
だから、筋膜を治療しましょうという話になるのです。
この筋膜は通常柔軟性に富んでおり、隣同士の筋肉がスムーズに動いて摩擦が起きないよう滑走性に優れています。
先にも書いたように脚や腕の筋膜が腰痛や肩こりを誘発します。
ですから、当店でもセルフケアとして筋膜リリースを指導することがあります。
最近は筋膜リリース用のグッズが多いですよね。
でも、痛くて出来ないっていう方も多いですけど(笑)
次回はストレッチと筋膜リリースの効果の違いを書きたいと思います。